企画講習での風景スケッチ講座

メッツ銀座絵画教室木曜日、土曜日担当の安永です。
春光うららかな今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 

「空と雲の描き方」参考作品
 
この度はメッツ銀座絵画教室では昨年3月より行っております風景スケッチ講座をご紹介させて頂きます。
スケッチ講座では必要な技術をポイントごとに4つの講座に分けて楽しく学んで頂いております。
講師が資料を元に実演し、技術を学び、写真を見ながら描いて頂きます。
 
風景の構成要素を元に4つに分けた講座は以下の通りです。
(1)雲と空の描き方
(2)地面や草原の描き方
(3)木や森の描き方
(4)山の描き方
 
上記4講座をひとつずつ理解し描くことで風景を描く力が総合的に高まるプログラムとなっております。
風景スケッチ講座は随時参加募集しておりますので気軽に講師お声掛けくださいませ。
 

仕事帰りにメッツ銀座絵画教室に足を運び、風景スケッチ講座に臨む左から長谷川会員と小林会員です。
 

小林会員は(4)「山の描き方講座」を終え(1)~(4)の全てのスケッチ講座を修了しました。
今回の「山の描き方」講座では遠景、中景、近景をしっかりと意識しながら描きました。
次回からはご自身で選んだ風景写真を元に描きたいとおっしゃっておりました。
 

(1)「雲と空の描き方」に挑戦中の長谷川会員です。
しっかりと講座資料を読み込みながら的確にアプローチしていきます。強く輪郭線を描き込みすぎないように滲み暈かし技法を利用しながら描いていきました。
次回は木の描き方講座を受講したいとのことでした、楽しみです!

スケッチ講座では講師指導のもと下書きから順をおって事細かに具体的な方法を説明しながら描いていきますので初めて水彩画を描く方も安心してご参加いただけます。
これから暖かくなり、外に出てスケッチをとお考えの方、是非ともまず風景スケッチ講座をご体験ください。

土曜日の授業風景

メッツ銀座絵画教室の山本です。今回は通常授業の制作風景をご紹介します。
 
土日は午前10時~12時半まで、午後は13時半~17時の間の2時間半、制作ができます。
休日の朝は家でゆっくりしたいと感じられる方も多いかと思いますが、クラシック音楽と自然光を感じながら和やかな気分でデッサンをしてみてはいかがでしょうか。
土曜日の午前中は定期的に通われている会員さんがいらっしゃいます。みんなさんがアトリエに来ると日常から絵を描く意識へと切り替わり、制作に集中力が高まるせいか上達が早く感じられます。
休日の時間を有効的に使いたい方は午前午後を通して制作される会員も多いです。
 

 
では制作風景をのぞいてみましょう!
 

田中会員のデッサンです。鉛筆の色幅がきれいに表現されているので立体感があります。
緻密に力強く描ききっているのでかなり見応えのあるデッサンとなりました。次回は真っ白な石膏デッサンを田中会員がどう描くかを見てみたいですね。
 

田村会員の水彩画です。奥のブラックバスの描き込みに時間をかけて手前のザクロよりも前へ飛び出さないように注意しながら進めていきます。
安永先生のアドバイスで目に色を入れたら画面が締まりました。コツをつかみ斑点の模様まで上手に描いてゆきます。
 

金子会員の模写です。水彩、木炭、パステルなどを使って画面に深みを出していきます。
女性の優しい表情を描きたかったとおっしゃっていましたが性格まで伝わってくるような重厚感ある絵になりましたね。
  
 
篠田会員の水彩画です。下書きに時間をかけて木の枝の形まで妥協せず何度も描き直しました。
着彩方法も原色と濁色を使い分けじっくり重ねていますね。
 
 
上田会員のデッサンです。入会して1年半近く経ちますがこの静物画デッサンを最後に油彩画へ移行されます。
モチーフから構図までご自身で考え、背景まで描き込みをされました。これまでの成果を出しきり文句なしのデッサン画となりそうです。完成が早く見たいですね。
 

前回完成させた鴨の剥製デッサン
基礎力は十分身につけられたので油彩画では上田会員自身の世界観を追及して、より絵を描く楽しさを味わっていただきたいです。
 
 
今後も初心者から上級者のレベルに合わせ一人一人の個性に合った指導を心掛けて
会員さん達が納得できるまでサポートしていきたいと思っています。
たくさんの完成作品を楽しみにしております。

佐竹宏樹展Exhibition in PROPOSTA 展示レポート

桜の美しい季節になりました。こんにちは。月曜日担当講師の佐竹です。
今回はこの場をお借りして、2012年3月に行いました福岡での個展についてご報告させていただきます。
 
 
佐竹宏樹展 Exhibition in PROPOSTA
2012年3月16日(金)-3月31日(土)
 
PROPOSTA|arflex FUKUOKA
〒810-0802
福岡市博多区中洲中島町4-20 PROPOSTAビル1F 
同時開催「佐竹宏樹展」GALLERY M.A.P
 
 
会場のPROPOSTAはイタリア・アルフレックス社、家具ブランドの総代理店です。通常のギャラリー空間は作品を鑑賞するために壁は白く、展示に不必要な素材を極力排除したニュートラルな空間、ホワイトキューブと呼ばれています。本会場、PROPOSTAでの展示は、上質なイタリア家具と共に設置し、ホワイトキューブでの展示とは異なった作品の見方、見せ方を提案する初のコラボレーション企画となりました。
 

「PROPOSTA」
 

「展示風景」
 
出展作品15点の選択、及びコーディネートは本展オーガナイザーであるGALLERY M.A.Pオーナーと話し合いの上、決定しました。最近作、新作のみではなく、旧作品を交えての本展は、これまでの制作の変遷を同時間、同室内にアレンジする回顧的なインスタレーションとなりました。13年前に制作したかつての作品が、現在進行中の新作と共振する不思議な時間感覚があり、おそらくは、家具との調和がもたらす空間性がそれを可能にし、真新しい体験となって現れたのだと思います。
 

「fake flower」
2000年
122×145.5cm
グラッタージュ/和紙に油彩、プリント布地、パネル
 

左「Greeting flower(Nagasawa art park)」
2010年
44.6×61cm(P12)
ステンシル・水性木版/和紙にアクリル、水彩、キャンバス
右「fake flower」
2000年
53×45.5cm
グラッタージュ/白亜地パネルに油彩
 

「Greeting flower(Three sisters)」
2012年
53×45.5cm(F10)
ステンシル/和紙にアクリル、キャンバス
 

「empty can」
1999年 
316×102cm
グラッタージュ/和紙に油彩、パネル
 

「disk」
1999年
86×86cm
油性木版/和紙に油彩、パネル
 

「fake flower(Nagasaki)」
2006
各60.6×60.6cm
水性多色摺り木版/和紙に水彩、フォトコピー、パネル
 

「Greeting flower(K&N)」
2012年
53×41cm(P10)
ステンシル/和紙にアクリル、キャンバス
 
※グラッタージュ/画家(シュールレアリスト) マックス・エルンスト(1891~1976)が発案した技法。キャンバスの下に配置したモチーフの凹凸を利用して描く油画のモダンテクニック。類似:フロッタージュ、拓摺り。
 

佐竹講師評

 

上田会員の作品紹介

こんにちは。月曜日担当講師の佐竹です。
今回は昨年秋にご入会後、様々な制作手法で新しい絵画表現に挑戦されている上田会員の作品をご紹介させていただきます。上田会員はモチーフをもとにした静物画の制作を行うと共に、かつて訪れた都市の風景写真からアクリル画を中心に描かれています。
上田会員の制作ドキュメントから近作をご紹介させていただきます。
 

キャンバスにアクリル F6号
本作品は予め暗い色味の彩色(暗色下地)を施したキャンバスへ、モチーフそれぞれの印象を素早く画面へ描画しています。描画の筆致(ストローク)を活かして、絵筆の他にも、ペインティングナイフやゴムベラなどを使い、一息に描き上げられました。身振りと色彩のハーモニーが調和したスピード感溢れる作品です。ご友人へ贈られるとのこと、素晴らしいプレゼントです。
 

キャンバスにアクリル F3号
同じく、バラをモチーフに暗色下地に描かれています。ドリッピング(滴り技法)を採用することで絵具の飛沫が躍動感と共に画面へ定着されています。
 

制作中のアクリル画です。 写真手前は唐辛子をモチーフにグレージング(おつゆ描き技法)が施されています。奥は次項作品「キオスク」の下地層になります。
 

本作品は、かつてご旅行にて訪れたヨーロッパのお写真から街頭売店(キオスク)をもとに制作されています。建物のシルエットを基調にスナップから大胆にトリミングされました。細部の描画に入る前段階ですが、主題を明確にした構図が空間を引き締めています。
 

キャンバスボードにアクリル F3号
建物のシルエットは明暗法(コントラスト)を活かし、室内は明度(明るさ)と彩度(鮮やかさ)を利用した色彩の遠近法を用いることで、空間に彩りを与えています。宝石箱のような色とりどり、美しさを散りばめた作品が完成しました。

 

上田会員はかつて制作された大型作品(F50号)を切り抜くことによって、新しい作品へのリニューアルも試みました。カットアップとよばれる手法です。予期せず生まれた画面の美しさをトリミングし、抽象的構成の小作品として額装しました。
 

制作中の上田会員です。素材への熱心な探求、従来の描画法に留まることなく、様々な技法を駆使して制作に望まれる上田会員の表現世界。今後の展開が益々楽しみです。

佐竹講師評

渡辺会員の作品紹介

こんにちは。月曜日担当講師の佐竹です。
今回は昨年秋にご入会されました渡辺会員の作品をご紹介させていただきます。
渡辺会員はモチーフをデッサンした後、幾度にも画面構成を推敲し、絵肌の凹凸を利用した絵の具の重なりの美しいアクリル画を制作されています。
 
渡辺会員の制作ドキュメントから近作をご紹介させていただきます。
本作品は、ほら貝をモチーフに深いブルーの色調が特徴的な静謐なアクリル画です。
 

キャンバスにアクリル P6号
 

こちらは本作品の制作プロセスです。薄く溶いた絵具を重ねてゆくグレージング(おつゆがけ技法)を施す前の段階ですが、下地となるマチエール(絵肌)にはモダンテクニックのひとつデカルコマニー(突き押し技法)が採用されています。画面の凹凸と明暗から完成への工夫と配慮が窺えます。
 

キャンバスボードにアクリル F3号
 
本作品では、バラをモチーフにスクラッチ(引っ掻き技法)による絵肌が作品の物質感をより強固にしています。抑えたモノトーンの色調が画面の凹凸をより感じさせる作品です。
 

キャンバスボードにアクリル F3号
 
上述の作品と平行して作られた抽象画です。○△□といった、絵画の基本的構成を巧みに配列し、深遠な幻想性を感じさせます。画面構成には制作者の感覚は勿論のこと、造形的理論が不可欠です。作品から渡辺会員独自の世界観に触れることができます。
 

制作中の渡辺会員です。現在制作中の作品では、モチーフにピッチャー、果物、パン、ミルク缶、ドライフラワーなど様々な素材を組み合わせ配置し、デッサンすることからスタートします。デッサンをもとに画面構成を練るエスキース(画考)作業に入ります。
 

制作中のエスキース(画考)とキャンバス
  

キャンバスにアクリル F3号
 

本作品にはこの後、画家パウル・クレーの発案した技法「油彩転写」を採用し、自作のカーボン紙を使った線描が加えられる予定です。渡辺会員の独自のアプローチによって生み出される数々の独創的作品群に今後益々期待が高まります。本作品の完成とこれからの展開を楽しみに致しております。

佐竹講師評