2013年最後の企画講習会 NO2

今日は、前回火曜日と木曜日に開催いたしました企画講習会報告の続きを
ご覧いただきます。
土曜日は朝・昼クラスあわせて17名の会員さまが参加して下さいました。
 

土曜日は新会員も多く、水彩画の他に鉛筆画でもチャレンジしていただきました。
 

土曜日の授業も、水彩経験者の会員さまが多かったのでステンシル技法を用いて普段とは違った描き方に挑戦してもらいました。
 

カッターでアウトラインを切る作業は難しいですが、画用紙を回転させながら細かいところまで丁寧にカットされていますね。
 

スパッタリングの他にも液体マスキングやスポンジなど様々な道具を試して頂きました。
 

水彩画初心者方には混色の方法と筆の水分をコントロールして描く、にじみ技法を用いて落ち葉を着彩して頂きました。
 

鉛筆画が得意の会員さまや新会員の方には鉛筆を立て、葉脈のひとつひとつまで細密デッサンをして頂きました。
 

 

永山会員さまの作品
どちらも絵も異なる色を何層も重ね、深みのある色合いになっています。
ご本人は右側の自由な色を組み合わせスパッタリング技法で描いた絵の方が気に入られたようです。
普段、油絵を制作されているので今回の経験が生かされると嬉しいですね。
 

 

武智会員さまの作品
水彩画も油絵画も制作されていますがデッサン力が備わっている分、新たな技法にも意欲が伝わり、模索されながらも構成力がしっかり伝わってきます。
液体マスキングのドリッピング、にじみ、擦れ、スポンジで叩いたマット質感の組み合わせが絶妙ですね。
 

 

 

唐木田会員さまの作品
普段、油絵を制作されていますが、水彩画もまるで油絵のようです。三枚中の最後に描いた一枚の葉の絵は、水彩の特質を理解され、色のにじみとマスキングされた葉脈の白い線がマッチして完成度の高い作品となりました。
 

 

松原会員さまの作品
普段、水彩画を制作されていますので色々な方法を試していただきました。
水彩画は混ぜ過ぎると色が濁るので引き際が肝心です。
今回の絵は異なる色をにじませてつなげるコツをつかみ、自然に出来ているのが解りますね。
 

鈴木会員さまの作品
今回の絵が初めての水彩画ですが落ち葉の色味を上手に再現できていますね。
すでにデッサン力が備わっているので、この後も時間をかけて細部の描き込みができたら、更に良くなりそうです。
 

小林会員さまの作品
丁寧に輪郭を再現していますね。
作業が細かい分、時間が掛ってしまうと思いますが、焦らずマイペースに続けていければ、デッサンと同様に色幅も増え、画面に強さが増すでしょう。
 

若井会員さまの作品
水彩画は初めてですが下地の黄色と濃い赤そして紫色に近い暗い赤の層が綺麗に描けています。
枯れて変色している模様は水を付けた綿棒を使って画用紙の白を覗かせました。
普段油絵を描いているので色の混色がとても上手ですね。
 

小泉会員さまの作品
葉の棘の一本一本がしっかり描けていますね。
まだ途中段階ですが先端を濃く、葉の中心を淡く変化をつけているので葉の形状がしっかり伝わってきますね。
 

藤会員さまの作品
まだ入会されて一カ月満たないのですが、細かいところまで観察しながら描写されていますね。
更に鉛筆の強弱が付けられるとハッキリと際立つでしょう。
 

工藤会員さまの作品
午前中と午後の2コマで仕上げられました。
葉の細かな描写の生きた完成度の高い仕上がりとなりました。
工藤会員は入会してまだ2カ月なので今後の上達が楽しみです。
 

鈴木会員さまの作品
アイビーの葉脈を上手に白抜きされています。
配置のバランスが綺麗なので余白に空間を感じますね。
葉の際の黒のたまりに変化を付け、アウトラインを更に強調すると葉らしさがより増します。
 


片岡会員さまの作品
3種類の葉を描きましたが、最後に描いた紅葉が一番良い仕上がりとなりました。
水彩は色が濁りやすいので絵具をほどほどにして輪郭の微妙な変化をつけられたのが良かったと思います。
斜めにした構図も葉の軽やかな動きが出て良い感じですね。
 


マックラクラン会員さまの作品
マスキングシートをカットするのが上手なのでシルエットが自然で本物の葉のように見えます。
色味の組み合わせが絶妙でバランス良く仕上がりました。
また次回の企画授業でも新たな描き方にチャレンジして頂きたいですね。
 

田村会員さまの作品
銀杏の色味がとても綺麗ですね。
全体の作業が細かいので広い範囲をマットに塗る箇所をつくり、粗密の関係が生まれると細かい作業がより洗練されて見えます。
 

佐伯会員さまの作品
中高生コースで月2回通われていますが今回の作品はとても上手に作れました。
普段はデッサンで少々退屈な時もあるかと思います。
ですが地道に頑張り続けている結果、自分に合った課題になると日々の努力の成果が発揮されますね。
今年から油絵をスタートされるので自由にのびのびと描けると良いですね。
 

大浦会員さまの作品
細かい箇所まで配慮されて描かれているので葉先から軸まで緊張感が伝わってきます。
繊細さだけでなく完成までやり抜く強さを持っているので今後は自身の個性を引き出せるような描き方を追求しましょう。
 

岡崎会員さまの作品
銀杏と紅葉の違いが描けています。細かく進められているのですが、必要に応じて大胆に強く塗る部分もあると良いですね。
紅葉の絵はバックを塗っているので、画面に動きが出て上から舞い落ちるように見え、とても面白いですね。
 

最後に絵を並べて全体講評を行いました。
会員さま同士が意見を述べられ、楽しい講評会となりました。
 
今回の企画授業はいかがでしたでしょうか?みなさま意欲的に取り組んで頂けた結果、良い絵がたくさん並びました。今回を機に絵を描く時間がより楽しいものになっていただけたら嬉しいです。
沢山のご参加ありがとうございました。
また次回の企画授業もご期待ください。
 
担当講師 山本 安永 佐々木 三津 高野