斉藤会員の油彩画紹介

こんにちは。
水曜日、日曜日を担当しています講師の永瀬です。
近頃は暖かい日が増えて、春が訪れているのを感じ、嬉しく思います。
 
今回は斉藤会員の静物油彩画をご紹介します。
斉藤会員はメッツ銀座絵画教室にご入会以前から油絵を描かれていましたが、
ご入会された2011年2月からは、4ヶ月間デッサンを学ばれました。
その後教室でも油絵を始められています。
 

今回ご紹介する作品は、テーブルの上に白と紺のブロックチェックの布を敷き、
フランス人形と赤いブリキのクラシックカーと飾りの付いた紙箱を配置し、
背景にはこげ茶の布を掛け、その上に柄布を垂らした静物の油彩画です。
 
固有色や形体感、質感がさまざまで、要素が多く、難易度の高いモチーフを、
確かな観察と混色、筆使いで、しっかりと描き上げた空間感豊かな作品です。
 
背景の柄布とこげ茶布は、暗めの色調でまとめられていて、
空間的広がりや深みが感じられるとともに、
テーブルの上のドールなどのモチーフの明るい色調と
鮮やかなコントラストを生み出しています。
 
テーブルに敷かれたブロックチェック布では、
遠近感を意識して、手前と後方で明度と彩度を操作して表現しています。
 

直立しているドールのたたずまいを、自然さを持って表現出来ています。
ドレスの柔らかいピンクグレーの色調を、うまく混色して描いています。
羽根帽子の柔らかく軽やかな質感の表現もよいですね。
 

飾りの付いた紙箱は、明暗による立体感の表現に加え、
明部と暗部で色味の鮮やかさを調節し、空間感豊かに表現しています。
 

ブリキのクラシックカーでは丁寧に細部を描き出しています。
ハイライトを描くことで金属の光沢感を表現しています。
 

制作中の斉藤会員です。
斉藤会員は制作姿勢には、「三次元の立体や空間を、二次元のキャンバスに、
いかに、秩序立てて表現していくか。」という工夫が感じられます。
またその色調には柔らかで温かみのある美しさがありますね。
 
斉藤会員はメッツ銀座校での制作の他に、野外での風景画制作もされているとのことで、
是非そちらの作品も見せていただきたいですね!
 
これからも素敵な作品を楽しみにしております。