こんにちは。講師の中田です。
今回は川尻会員さまのデッサンをご紹介いたします。
モチーフは花瓶に挿したピンクの実の植物とブリキの象です。
川尻会員さまは入会されて約1年程ですが、
段々と集中力が増してきていて、近頃はしっかりと自らの世界に
入り込んでいるように感じます。
上のデッサンは、植物の輪郭を丁寧に捉えていて、
細部がとても鮮明に表現できています。
また花瓶は、微かな模様をしっかりと捉えつつ、
陶器独特の質感と立体感も共に気を使えている部分が見事です。
ブリキの象は形を丁寧にとって、繊細な調子で明暗がつけられているため、
象が立っているという空間がとても自然に感じられ、余白も美しいです。
モチーフの形をとったり、細部を追求する感覚は入会された時から
光るものがありましたが、近頃はさらに洗練されているようです。
今後は繊細さを保ちつつも思い切った強い暗さを
絵の中に入れていけるようになると、
より強い存在感を得られると思います。