企画講習会「パステルで手を描く」のご報告

火曜日は昼5名、夜1名、合計6名の会員さまにご参加頂きました。
 

普段、特に男性は、真剣に自分の手を見る事はあまりないのではないでしょうか?
 

皆さん慣れない道具に始めは苦労されていましたが、段々とコツを掴んでいただき
描く調子も早くなりました。
 

手のポーズも様々でそれぞれ会員さまの個性が出ています。
 

出来上がった作品を講評会で並べて見ると、また違った見え方をしてきます。
 

夜はお一人だけの参加でしたが、その分じっくり取り組んでいただきました。
普段見慣れているようなものでも、いざ描いてみると色々な発見があったりして
意外と面白いものです。特に手などはその人の個性が出てきますのでお薦めです。
普段のモチーフ選びに困ったら是非お試しされてみてはいかがでしょうか。
 
火曜日担当は 佐々木講師、髙村講師で行いました。
 
 
 
水曜日は4名の会員さまがご参加してくださいました。
 

ご参加皆さまがパステル初体験ということでした。
パステルで紙に直接色を塗ったり、色の粉を指で紙に馴染ませたり、普段の油絵や
水彩、デッサンなどとは違った描画感覚を、最初戸惑いながら、段々とものにして
いくような制作過程でした。
約2時間半の制作の後、講評会を行いました。
 

ご参加一人一人の会員さまに、制作中の苦労した点や出来上がった作品の感想をお聞きしながら、担当講師が一点一点にアドバイスをしていきました。
それでは、一点一点作品を見て頂きましょう。
 

パステルの粉をしっかりと指で塗りこめていったので調子に深みがありますね。
親指以外の4本の指が影の中にあり、親指から手首にかけて光が当たっている印象がよく出ています。全体の明暗のバランスがよく取れていますね。
ただ紙を擦り過ぎたため、紙の目がつぶれてしまい、細部が描き込みづらく、
少しぼやけた印象になってしまいました。
 

力強い作品であるのと同時に女性の手らしいしなやかさが表現されていますね。
ただ輪郭線のほとんどに、一番濃い茶色が入ってしまっているので、
少し硬い印象になってしまいました。
調子が単調にならないよう気をつけましょう。
全体の明暗のバランスはよく取れていますね。
 

淡く柔らかい中間色が美しいですね。手首が少し細くなってしまいました。
形全体のバランスを注意深くとっていきましょう。
親指や人差し指のディティールがよいですね。
指の構造を損なわず表面、細部を描けています。中指、薬指、小指の爪の描写は
もう少しだけ影の中に埋もれさせてしまった方が良いかもしれません。
 

このポーズをとる手の筋肉の緊張が伝わってきますね。
骨格や筋肉の構造を把握しようとする意識を感じます。
パステルをあまり擦り込まず、カラっとした調子もよいですね。
ただ暗部にもう少し摺り込んだ、しっとりとした調子があってもいいのではないでしょうか。
普段の制作とは違った、「有色下地にパステルで自分の手を描く」という経験は、
「良い刺激になった」とのご感想や比較的短時間で仕上がるのでよいリフレッシュになったとのご感想もいただきました。
このような限られた画材、しぼったモチーフで制作される事は、
普段の制作に持ち帰れる、新発見もいろいろあるのではないでしょうか。 
 
水曜日担当は 永瀬講師、中田講師でした。
 
 
 
木曜日は昼7名、夜1名、合計8名の会員さまがご参加されました。
この日も、ほとんどの方がパステル初心者でしたが、多くの会員さまに参加していただきました。
道具の説明をした後、左手で描くポーズを決め、絵に取り掛かります。
 

 

大きくベースの色を塗ってから、指の一本一本を丁寧にパステルで擦りながら形を描いていきます。
 

指先を丁寧に濃い茶色のハードパステルでラインを入れてから指で馴染ませています。
 

骨格が良く表現されていますね。
 

手を広げたポーズは難易度が高いですが親指、人差し指を強調させ、小指までの距離感を、ぼかしを加えながら描いていきます。
 

最後は講評会を行い、それぞれ異なったポーズのご参加会員さま7名の力作がそろいました。みなさん手を描くのは初めてだそうですが、手首から爪先まで描き上げました。
 

夜は1名のご参加でしたが、講師の参考作品を目の前にマンツーマンでじっくり描き上げていただきました。
 

後日、ご参加出来なかった会員さまにも通常授業で描いていただきました。
 

完成したら、フィキサチーフで画面を定着させて厚紙と一緒にクリアファイルでお渡ししています。
そのまま、部屋に飾られる方もいらっしゃるようです。
木曜日担当は 山本講師、佐々木講師でした。
次回のブログで、土曜日、日曜日ご参加頂きました会員さまのご様子をご報告いたします。