井口会員さま最初の油絵画

こんにちは。火曜日担当の佐々木です。
暑かった夏の日々が嘘のように、朝晩の空気が秋の訪れを感じさせてくれます。
秋と言えば食欲の秋、スポーツの秋、そしてやはり芸術の秋ですね。
今回は井口会員が初めて挑戦した油絵をご紹介します。
 

まず、構図の面白さが特徴的です。
キャンバスの左側長辺を一辺として、右側中央にあるテーブルの切れ目を頂点にした三角形の中に、ペッパーミル、ガラス花瓶の口、黄色い花が納まるような形になっていて、画面に広がりが感じられます。
また、直線的なテーブルと背景の布の曲線も、静と動の対比を生み、動きのある画面構成になっています。
 
次に、モチーフそれぞれの質感の違いも良く表せています。
中でも今回苦心されたのが、背景の布の表情でした。
実はこの布は、セザンヌの作品からピックアップして画面に合成しているのですが、見事に調和していて、前述の通り画面構成に無くてはならない名脇役となっています。
 
そして最後に、サインが斜めに書かれているのも、バランス良くアクセントになっていますね。
 
井口会員の次の作品は、この作品でお世話になったセザンヌの模写に挑戦しています。
そちらも完成が楽しみですね。