中井会員の初めての油彩画作品

こんにちは、金曜日担当講師の山田です。
私が属しております会の、東京自由美術展にお見えいただきました会員さまには
この場をお借りしてお礼申し上げます。
 
中井会員は半年ほど基礎デッサンをし、今年に入ってから油彩を始めました。
 

まずは下地に褐色をしき、木炭で下書き、その後2~3色で明暗の調子をつけます。
下書きは絵具をのせるとすぐに消えてしまうので最終的には基礎デッサンを
思い出して、絵具できちんとデッサンすることが必要になります。
 

その後固有色を入れ始めます。
 

テーブルを赤くしてみました。
 

しかしその後白に。
油絵は色々な色をどんどん重ねる事が出来るのがよいところです。
 

そして紺のチェックに。
面白いほど印象が変わりますね。
 

全体の雰囲気が出来てきたら描き込みです。
油絵は基本的には暗い所から明るい方へ描き起こしていきます。
そうすると自然に立体感がでます。
アーティチョークも、影の部分はそんなにさわらず、光の当たっている頂点のあたりを
しっかり描き込んでいきます。
 

ガラスの質感や、野菜のハイライトを描き起こして完成です。
初めてとは思えない色使いです。
 
最初から固有色にとらわれて赤なら赤と塗りたくなるところですが、しっかり下地を作って色々な色を重ねることで油絵は深みがでます。
 
もうひとつはやはり基礎デッサンです。デッサンにおいて、面の取り方、明暗の捉え方など、モノの捉え方をしっかりと学んでおくと着彩に入った時に非常にそれが活きてきます。
今回はそれが感じられる一枚になったと思います。