土曜日は朝2名、昼4名、合計6名が参加されました。
お二人ともパステルは初体験でしたが、前回の木炭デッサンを参加されていたので要領良く進められました。
この講座での一番のポイントは画用紙の色を含む、5色のグラデーションを使い分けることです。
オレンジ色と茶色の二色で描きだしてから画用紙の色を生かして薄く乗せていきます。ある程度描けてきたら一番濃い茶色のハードパステルで指の影などシャープに引き、ハイライトはクリーム色で仕上げます。
女性らしい優しい表情となりましたね。手のひらのピンク色が甲の皮膚の黄色との対比でより柔らかでしっとりとした皮膚感が出ています。
こちらは元気いっぱいのポーズですね。筆圧が高くパステルの色味がしっかりと出ています。有彩色の画用紙の色味を生かせると更に良いでしょう。
三津講師は今回の企画で参考作品を4枚も描き上げ、枚数を重ねる毎に精度を上げながらも短時間で完成させることができたそうです。その経験から得たパステル画のコツなどを講評会でたくさん話をしてくれました。三津講師自身、この企画が好きだそうです。
お昼は新会員さまも興味を持たれて「やってみたい!」と言って下さり参加下さいました。他に現在油絵で肖像画を描かれている会員さまも「手の描き方を学びたい。」とのことで肖像画と同じポーズで手を描いていただきました。
握るようなポーズは難易度が高いですが、茶色、オレンジ色、ハイライトを交互に使いながら人さし指の甲の面の抵抗感がしっかり描けていますね。肖像画の油絵でもこの技法が生かせると良いですね。
お2人は三津講師の参考作品を元に同じポーズですが異なる角度でチャレンジされました。
左が三津講師の参考作品、右が会員さまの作品です。キツネのポーズはなんだかピースサインのようで面白いですね。仕上がった作品を「部屋に飾りたい」と仰っていました。
翌週の土曜日に参加出来なかった、2人の会員さまにも講座を受けていただきました。
手の血管が力強く描けていますね。
こちらは対照的に柔らかな皮膚感が表現できています。
講評は最初に会員さまの意見を伺い、一人一人の特徴を踏まえた上でアドバイスをします。
普段の授業では数カ月間かけて一枚の絵を完成させているので、一日のみの企画授業は良い気分転換になるとのことでした。教室に通っているからこそ、色々な技法を試してみたいと意欲的な意見もございました。
今回の企画、銀座校は30名近くの会員さまの参加がありました。油絵や水彩に比べ、気軽に着彩ができるのでこれを機にパステル画を始めてみたいとの声もございました。
企画授業終了後も「パステル画で手を描こう」の予約が数名ございます。まだ若干ですが、セットの在庫がございますので、やってみたい方は講師に気軽に声を掛けて下さい。
多くのご参加ありがとうございました。
銀座校・土曜日担当 山本・三津講師
日曜日は1名様が参加されました。
パステルは初めてという会員様に講師が実演してみせます。
普段は鉛筆デッサンを制作されている会員様のはじめて色を使った作品です。
爪や皮膚の表情がよく表現されていますね。
全体の明暗のバランスもよいです。
骨格的には、親指の付け根の位置が少しずれてしまった印象です。
手はデッサンとしても難しいモチーフです。
描き進める中で何度でもかたちをとり直す心構えで制作しましょう。
普段の鉛筆デッサンでは得られない、
「色」を使って描く楽しさがあったとのご感想をいただきました。
デッサン課程を終えられた後のイメージのひとつにしていただければ幸いです。
銀座校・日曜日担当 永瀬・髙村講師