9月木曜日 講評会の様子

メッツ銀座絵画教室講師の安永です。
朝晩は幾分しのぎやすくなってまいりましたが
皆様いかがお過ごしでしょうか。
9月13日木曜日校長先生を迎え講評会を行いましたのでご報告いたします。
 

講評中、校長先生のお話の中で、
『どんなモチーフであってもモチーフの個性、特性からテーマを自分なりに引き出し、それを描くこと』
の大切さ説かれていたことが大変印象に残りました。
 
それでは講評した作品の紹介です。
 

前田会員のデッサンです。
レンガの質感によく迫り描きました。洋ナシとの質感の差も現れてきています。
レンガの影、台の布の皺の表情がモチーフと比べると少し希薄になってしまったかもしれません。


多田会員のデッサンです。
全体が黒いモチーフで、鉛筆を塗るだけで大変なモチーフですが
見えづらい黒の差をしっかり意識して描くことが出来ました。
少し輪郭線が強いので今後は注意しましょう。
 

中嶋会員の制作中のデッサンです。
木目を丁寧に観察し、柔らかな鉛筆のトーンで描かれ、魅力的なデッサンとなりつつあります。
画面中心の枝の断面部がしっかりと手前に飛び出して見えると良いでしょう。
 

本日制作開始の藤井会員のガラスピッチャーです。
細かな形に拘泥せず大きく捉える事が出来ていますね。
徐々にガラスの質感、ガラスの厚みを描き込んでいきましょう。
 

クレーン会員の制作中のデッサンです。
バランスのいい構図で順調に描き進めています。
レンガとセロリの関わりと、立て掛けたことによって現れた影の描写が肝になるでしょう。
完成が楽しみです。
 

永山会員の油絵です。
写真では再現できないほどの複雑な色味の表現になりました。
白い石膏、白い布を、自身の色調に取り込みながら深い空間表現に成功しています。
あと一歩で完成です。
 

児玉会員の油彩画です。
唯我独尊の世界観を突き進んでいます。
色と形が絶様なバランスで成立し、非常に魅力的な作品です。
児玉会員はどんどん躊躇なく大胆に絵具を置いていけるので作品の進展が楽しみです。
 

このように2カ月に一度程度、講評会を行っております。
 
普段はご自身の制作に没頭されており、
なかなか他の会員の作品をじっくりと見る機会がないと思いますので、
講評会はご自身の作品とご自身以外の作品を客観的に見比べ、問題点や自身の強みに気付く有効な機会となるでしょう。