千葉会員さまの油彩画ご紹介

メッツ銀座絵画教室の水曜日、日曜日、メッツ絵画教室新宿校の
火曜日を担当しております講師の髙村です。
今回は、千葉会員さまの油彩画作品をご紹介致します。
 

 
 
千葉会員さまは、近作では写真をもとにして風景を描かれておられましたが、
今作の千葉さまは、直にモチーフと対峙する静物画に取り組まれました。
写真を基に絵の作品を描くのは、すでに二次元に定着された画像として
絵に仕立てる際、形態を把握することが容易に感じられる事が多いと
おもいます。反面、フィルムやデジタル写真の場合、撮像素子の限界が
あることなどから暗部の様子をとらえることが難しい事が多く、
色彩において、その影響は顕著であといえるでしょう。
その点、モチーフを実際に前に置いて観察しつつ描くと、写真よりも
多くの事柄が感じられるはずです。反面、良く見えるという事は能動的に
画面における各々の対象の表現をいわば交通整理しなければ、各部の
強さがばらばらに主張してしまうという事が起こります。
これはデッサンを描く場合日向と日陰という語で良く感じる事ではないで
しょうか。油絵においても同様な事が課題となる事があり、絵具を場所に
よって厚さを変えてみたり、鮮やかさを変えてみたり描き込みの精度を
変えて見たりします。
 
 
 

 
制作中の千葉会員さま
 
 
千葉会員さまは、作画中に感じられる見え方の変化を、ご苦労なさりながらも楽しま
れておいでだったように感じます。
 
これからもご自身の制作を深めていって頂きたいと感じました。