こんにちは、金曜日担当の講師の森です。
今回のブログでは布施会員さまの描かれた油絵をご紹介します。
布施会員さまは一貫して風景を題材に油絵を描かれています。
この絵の画題になっているのは和歌山県の那智滝と青岸渡寺です。
断崖から流れる滝を背景にそびえ立つ三重塔がドラマティックに描かれていますね。
今回は霧がかった景色をどう描くかという点に悩んでいましたが、
一度描いた崖の上から明るい色を塗り重ねて、
見事に霞んだ風景を表現することができました。
緻密に描くだけでなく、このようなちょっと大味なタッチが加わると、
グッと絵が魅力的になってきます。
布施会員さまはいつも勉強熱心で、細部にまでこだわりを持って描かれています。
滝あり塔あり桜あり、おまけに霧が立ち込めているという、
盛りだくさんな風景ですが、それらが雑然とせず、
すっきりとまとめ上げられたのは、そういった真面目な制作姿勢の賜物だと思います。