今回は市野朱音会員のデッサンを紹介します。
丸いパンの習作です。時間をかけて齧り付くように描かれたために並々ならない迫力が宿っています。早い段階で大まかな量感は掴めていたのですが、そこから時間をかけて隅々まで描き込みを加えています。制作されている姿から推測するに、市野さんの作品の魅力は観たものをうつしとろうという熱意が作品に定着されていることかなと思います。似せよう!似せよう!としているうちに非凡な絵として立ち上がってくる…そんなことを感じます。
現在市野さんはメディチのデッサンに取り組んでおりますが、制作を進める度にじわじわとリアリティが増してきています。完成が楽しみです。
また、ゆくゆくは着彩にも取り組んでみたいと話していましたので、先送りにせずにデッサンと交互に制作をされてみてはいかがでしょうか?好奇心を蔑ろにせず、積極的に取り組んでいくところが市野さんの武器かと思います。楽しみにしております。