こんにちは。講師の三津です。
今回は大塩会員さまの水彩作品をご紹介させていただきます。
大塩会員はこれまで画用紙に水彩で描かれていたんですが、上の作品から支持体
を水彩紙(ビフアート)に変えて描かれています。水彩紙に描くと、発色も描き
心地も変わるので、画用紙に描くのと同じ感覚で描いても仕上がりに差が出来て
きます。一概に水彩紙と言っても、沢山の種類があり、代表的なものには、
アルシュ、ワトソン、モンバルキャンソン、マットサンダース、マーメイド、
ファブリアーノと、挙げていくと沢山あります。列挙した紙ごとに厚み、
目の粗さ等の種類に分かれていたりするので、自分の好みに合った紙や画材を
見つけるのも結構大変です。
話が少しそれましたが、作品の紹介に戻ろうと思います。
少し小さめのサイズの紙(F4)に描かれているので、モチーフの入れ方を工夫
しないと、主役になる果物かごがやたら小さくなってしまいます。なので、
脇役に回したビンを大胆にトリミングして、主軸になる果物かごを画面に
しっかり入れる構図にしています。モチーフは「画面に全部収めないといけない」
と思いがちですが、場合によっては部分を切ってあげた方が見やすくなる事も
あります。水彩絵具の色味も鮮やさを残しつつ完成出来ていますね。
難を言うのであれば、接地面の布に落ちる影にもう少し手が入ると、奥行きと
空間体制がしっかり説明出来ると思います。