メッツ銀座絵画教室、月曜、土曜を担当している三津です。
先日行った企画授業、「墨を使った表現」の様子をご紹介したいと思います。
先ず、講師陣の参考作品の紹介です。
一口に墨の表現と言ってもそこには多様な表現方法があります。
一番上の作品のように物を簡略化して、線的に描いていく方法や、次の猿の作品のように墨の濃淡である程度デッサン的に見せていく事も出来ます。
下の葡萄の作品では墨の現象、偶然性も活かした描写がなされていますね。今回の講習会では、いつもの通り教室で作成しましたテキストを元に墨の特徴や描きかたの技法、注意点をレクチャーし葡萄を題材に描いていただきました。
月曜日の講習会での制作風景です。
講習会は通常受講制作と併用して行われます。
最初のうちは墨の濃淡、筆の扱い等に戸惑われた様子でしたがすぐに慣れ、色々な表現にチャレンジされていました。
それではご参加会員さまの作品をご紹介していきます。
江川会員さまの作品です。
墨の力強い表現が出来ていますね。
後方の薄墨が空間を感じさせますね。
荻野会員さまの作品です。
葉の表現に幅があります。
つたを描くことでもう少し要素を増やしても良かったかもしれません。
斉藤会員さまの作品です。
初めのうちはモチーフを描こう描こうとするあまり、いじり過ぎて説明的になっていましたが、この作品では筆致の勢いがそのまま葉っぱの表現になっていますね。
越智会員さまの作品
所々にじんでいたり、枝が途切れていたりしていますが、それも作品の良さになっていますね。
ミエコ会員さまの作品です。
葉脈の表現に個性が出ています。
同じ資料を見て描いても皆違う作品になるのは面白いですね。
金会員さまの作品です。
蔓の表現に遊びがあって良いですね。
このような表現をする場合、筆の勢いが肝心になります。
緊張すると出来ないおおらかな線が気持ち良く感じます。