横山会員さまの透明水彩画

こんにちは。
講師の中田です。
今回は横山進会員さまが皇居を描いた透明水彩画を紹介いたします。
 
 
 

 
 
この風景はなかなか難しいモチーフです。                    
まず沢山登場する石ですが、場所によって色が違います。                          
あまりはっきりとしない色の変化ですが、それぞれ橋や石垣の色をしっかりと観察し、
塗り分けられています。
細部の描写もしっかりとしていて石の重量感を感じます。
対象的に、水面は下地を活かし薄塗りで仕上げています。
密度のある橋や木々と差を出す事で画面全体に見事な緊張感が生まれています。
絵というものは必ずしも端から端までびっちりと描写することがいいとは限りません。
細かく描くところと、力を抜いてさらっと描く部分が、
一枚の絵の中に混在することで生まれる完成度もあるということが         
よく分かる絵になりました。