企画講習会「さざ波を描く」

こんにちは、月・土曜日を担当しております三津です。
水彩スケッチ企画講座「さざ波を描く」の授業内容を紹介させていただきます。
 
 
 

 
 
月曜日の授業風景です。
今回の企画の重点、注意点を説明している所です。
 
 
 

 
 
企画担当講師が作ったテキストを参考に制作を進めていきます。
 
 

 
こちら、講評の様子です。
それでは作品紹介をしていこうと思います。
 
 
 

こちら、松岡会員の作品です。
松岡会員は普段、油彩を制作していて、水彩での制作は今回が初めてになります。
水彩と油彩の大きな違いとして、明るい部分の出し方があります。
油彩の場合、(描き方にもよりますが、)明るい部分は
加筆して出していくのに対して、水彩の場合は初期段階の絵の具、
もしくは紙の白さを描き残して明るさを表現していきます。
こちらの作品は背景の色味が参考作品より多少鮮やかに描かれている事によって
幻想的な雰囲気を感じます。
 
 
 

江川会員の作品です。
勢いのあるタッチで描かれています。
ただ明暗の描き分け、物と物との関係性の描写がまだ未整理な感があります。
具体的に言うと人物の後ろの暗さをしっかり出す事で人物の中の
明るさを際立たせてあげられると良かったですね。
そのような事を覚えていけるともっと大胆な筆さばきで
制作が出来るようになると思います。
 
 
 

お次はミエコ会員の作品です。
人物の手元に画面の中に他にない鮮やかな黄色を入れる事で
自ずと鑑賞者の目をそこに誘導させてくれています。
作品の主役になる部分をいかに見せていくかが覚えられると
余計な部分をいじり過ぎずに済むので制作時間の短縮に繋がります。
 
 
 

こちらは夜間クラスの企画授業参加の金会員です。
 
 

そしてこちらが金会員の完成作品になります。
金会員は初めての水彩だったのですが、
そうとは感じられない出来栄えになりました。
初水彩でここまで完成度があがるとは僕も思いませんでした。
頑張りましたね。
 
 
 

曜日変わりまして、土曜日に参加いただいた篠田会員です。
 
 

篠田会員の作品です。
 
 
篠田会員は水彩歴が長く、短時間で手早く完成度を上げられています。
今回の企画で今後も意識していってほしいポイントとしては画面の中で
いかに描かない部分を作っていくかですかね。
水彩の場合、出だしに塗った絵の具を描き残す事で遠近を表現することが多いです。
上の作品の背景の仕事は出だしの仕事がそのまま残った状態です。
その分前景、主役にしっかりと仕事をすることで手前、奥の差を出していきます。
そこが理解出来ると手数少なく、完成度の高い作品が作れるようになります。
 
 
 

最後に佐伯会員です。
 
 

 
佐伯会員も初の水彩制作になりました。
今回の企画はかなり要素も多く、2時間半でやるには少し難易度の高い
ものだったと思います。
しかし、制作工程、時間の割り振りをしっかりと決め、
その時間がきたら否応なく次の工程に移るようにしていくと、
決まった時間のなかでの完成が見られると思います。
佐伯会員も途中経過、不安もあったとは思いますが、
初制作とは思えない作品に仕上がりました。一番手前の岩等、
もっと描き込むべき所はあると思いますが、
その分、一つ一つの仕事はとても丁寧でした。
今後、もう少し手慣れてきたら、
長期間制作する場合と短時間での制作で手を動かすスピード、
絵の具の表情にゆだねる部分等、色々と変化をつけていけると良いですね。